血管の検査

血圧脈波検査

血圧脈波検査には、動脈の硬さを調べるCAVIと、下肢動脈の狭窄や閉塞を調べるABIがあります。仰向けに寝て、上腕と足首にカフを巻いて血圧と脈波を測る検査で、所要時間は5分程度です。生活習慣病やメタボリックシンドロームの治療とコントロールが重要なのは、動脈硬化を進ませて重要な血管の狭窄や閉塞などにつながるからです。血管の状態を定期的に調べることで動脈硬化や狭窄・閉塞の状態を把握して、適切な治療につなげましょう。

ABI

ABIは、足首と上腕の血圧比です。血管に問題がない場合、横になって上腕と足首の血圧を測ると、同じ程度か足首の方がやや高い数値になります。足の動脈に狭窄や閉塞があると上腕より足首の血圧の方が低くなります。ABIを調べることで、血管の詰まり具合(狭窄・閉塞)の程度がわかります。
ABI値は、数字が小さくなると、狭窄や閉塞が進んでいます。

数値
0.9 以下 末梢動脈疾患が疑われる
0.91 ~ 0.99 正常範囲ですがリスクが高くなっている境界域
1.0 1.4 正常範囲です
1.41 以上 足首の血圧が高めです

頸動脈超音波検査(頸動脈エコー)

首にある頸動脈に動脈硬化やプラークによる狭窄や閉塞がないかを調べる検査です。頸動脈は脳につながる重要な血管ですから、狭窄や閉塞があると脳への血流が不足してしまいます。
超音波は人間に聴こえない高い周波数の音波で、身体の中に当てて跳ね返ってきた反射を画像にすることで臓器などの状態をリアルタイムで確認できます。胎児の様子を調べるためにも使われるほど安全性の高い検査です。
頸動脈超音波検査は、頸動脈の狭窄や閉塞、または脳塞栓になる可能性がある動脈硬化性血管病変の発見に有効です。さらに、全身の動脈硬化がどのくらい進んでいるのかの指標になります。
動脈硬化は高血圧・脂質異常症、糖尿病によって進行しやすいため、治療を受けている場合は定期的にこの検査を受けて動脈の状態を確認することが重要です。頸動脈の状態をしっかり把握して、心筋梗塞や脳卒中予防につなげましょう。

プラークとは

血管の内側にある内中膜複合体(IMT)と呼ばれる壁が一部分だけ1.1mm以上盛り上がっている状態で、頸動脈の狭窄や閉塞の原因になります。はがれたプラークが血流にのって脳の血管に入ってしまうと、そこで脳の血管を詰まらせて脳梗塞を起こすことがあります。

生活習慣を変えて、動脈硬化を改善しましょう

食事時内容や食習慣の改善、適度な運動の習慣化、そして指示された薬をきちんと服用して、生活習慣病の進行を止めて、動脈硬化を進ませないようにしましょう。ビタミンや食物繊維の多い野菜をたくさん食べて、減塩を心がけ、脂肪分やカロリーをとり過ぎないようにしてください。

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