足がつる(こむら返り)

足がつる(こむら返り)

激しい運動をしたときや、久しぶりに運動したりすると足がつることがあります。足がつるとは、筋肉に痙攣が起きることです。とくにふくらはぎの筋肉が痙攣することを「こむら返り」といいます。一方、寝ているとき、とくに明け方に足がつって痛さで目が覚めるケースがあります。たまに発症する方もいれば、何日か続いて痛さに悩まされる方もいます。寝ているときに足をつる場合には、下肢静脈瘤を疑ってみましょう。
下肢静脈瘤はとくに女性に多く見られます。血液の逆流を防止している静脈弁が壊れることで逆流や蛇行が起きたり、血流が滞ったりして(これをうっ滞といいます)、血管が腫れて拡張したりコブができます。
下肢静脈瘤では初期症状として夜中に足がつる(こむら返りが起こる)という症状がよく見られます。その他、以下のような症状が見られます。

  • 足の血管が浮き出て見える
  • 網目状・クモの巣状の血管が透けて見える
  • 色素沈着で足の皮膚が黒っぽく見える

下肢静脈瘤は皮膚表面にボコボコと浮いて出てくるのが特徴的な症状です。このような症状が見られる方は下肢静脈瘤が原因で夜中に足がつるのかもしれません。

足がつる原因

そもそも足がつるのはなぜでしょう。足がつるメカニズムはさまざま考えられていますが、おもな原因は肉体的疲労と栄養不足です。運動や労働による肉体の疲労、発汗や水分補給の不足による脱水、ミネラルなどの電解質の不足、冷えなどの要因が重なって起こると考えられています。

また、普段使わない筋肉を使ったり、筋肉に急に力をかけたりするなども要因となります。

電解質バランスの崩れ

水分の補給が足りていなかったり、バランスのいい食事ができていなかったりすると、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなど体内の電解質のバランスが崩れて、足がつる原因となるといわれています。 電解質は筋肉の収縮や神経の伝達、細胞の浸透圧の調整など、筋肉や細胞の機能に大きく関わっています。日頃からバランスのいい食事を摂ることで体内のミネラル(電解質)のバランスは維持されます。偏食や無理なダイエットによって栄養が偏ることで体内の電解質バランスが崩れて、足がつる原因になったりします。

下肢静脈瘤にもいくつかのタイプがありますが、クモの巣静脈瘤、陰部静脈瘤の比較的軽度な場合にはこの硬化療法が適しています。太い静脈の場合や、静脈瘤が大きい場合はこの方法は向いていません。

脱水

急に冷えたり、大量の発汗によって体温が下がったり、脱水症状を起こしているような場合にもミネラルバランスが崩れることがあります。水分が不足がちになるため筋肉が十分な代謝を行えなくなり、神経が異常な興奮状態になって痙攣が起こるリスクが高まります。

血流不足

血流不足が足をつる原因となることがあります。その血液不足の原因病が下肢静脈瘤です。この病気が足つり(ふくらはぎのこむら返り)を引き起こす詳しいメカニズムはわかっていませんが、血流が逆流したりうっ滞したりすることで電解質に異常を来してふくらはぎの筋肉の異常収縮を起こしているのではないかと考えられています。

予防と治療

こむら返りなど足がつる主な原因は、肉体的疲労と栄養不足です。運動のし過ぎや過労による肉体疲労、発汗・水分補給不足による脱水状態、ミネラル不足、冷えなどの様々な要因が重なり引き起こります。こむら返りを日常生活の中で予防するには、日頃からストレッチや適度な運動で筋力を上げておくことが一番です。また、運動によって汗をかいているため、水分補給とミネラルなどの電解質補給を欠かさずに行ってください。バランスのとれた食事と水分補給によって体内の電解質バランスを維持することが大切です。とくに、ビタミンB1が不足するとこむら返りを起こしやすくなります。肉類・豆類・緑黄色野菜・牛乳などで栄養を摂りましょう。それと同時に、筋肉を冷やさないことが大切です。こむら返りは、さまざまな疾患が潜んでいる可能性があるため注意が必要です。こむら返りの症状に対処するだけではなく、頻繁にこむら返りを起こす場合はその原因となる疾患の治療を行う必要があります。こむら返りにお悩みの方は、一度当院にご相談ください。

こむら返りの対処方法

こむら返りが起きた側の足を伸ばして、まずは収縮した筋肉を伸ばします。つま先を持ってゆっくり手前に引き膝を伸ばすように引き寄せます。手が届かない場合は、タオルを使うと伸ばしやすいです。だれかに手伝ってもらえる時は、つま先を足裏側から脛の方に向かって押してもらうと良いでしょう。どちらの場合も、強く押したり伸ばしたりするのではなく、足首をゆっくりと曲げながらふくらはぎを伸ばしてゆっくりと戻すのを繰り返しながら痙攣が治まるのを待ちます。

足の冷えを防ぐ方法

足が冷えると筋肉が収縮して血行が悪くなります。このように、足の冷えはこむら返りの原因となります。寒い日など足元が冷えるときは、足が冷えないように防寒をしましょう。また、疲れた筋肉をほぐすのに有効なのが足湯や入浴です。入浴剤を利用して温浴効果を上げるのもおすすめです。就寝中のこむら返りが多い方は、温かい格好で布団の中で湯たんぽを使うと良いでしょう。

ふくらはぎのストレッチ

ストレッチなどでふくらはぎの筋肉をほぐすとコリがほぐれ、冷えるのを防ぐのでこむら返りを予防できます。仕事の合間にもおすすめの簡単ストレッチは、ふくらはぎを伸ばすストレッチです。両手を机などにつきながら立ち、足を前後に軽く開いて後ろ足のふくらはぎをゆっくりと伸ばします。伸ばした状態で20~30秒ほどキープすることを2~3回繰り返します。就寝前にもおすすめのストレッチです。

水分やミネラルの補給

汗をたくさん掻くと、汗と一緒に体内のミネラルも失われてしまいます。同時に、水分が失われることで血液がドロドロになります。とくに、カルシウムやマグネシウムは筋肉の収縮・興奮の抑制・神経情報伝達に関わっているため、これらが不足し補給されないとこむら返りが起こりやすくなります。運動による発汗や飲酒などで水分が失われたときは、スポーツドリンクがおすすめです。水分とミネラルを速やかに同時補給できます。また、ミネラル類は食品にも多く含まれているので積極的に摂取しましょう。牛乳や小魚・豆類・海藻類などに含まれています。

妊娠中によく足がつる理由

妊娠中の身体は、黄体ホルモンによって血管が拡張しています。足の静脈の血流が滞るとともに、赤ちゃんの重さで足の血管に圧力がかかります。それと同時に、妊娠中は運動不足によって血行が滞り、筋肉が硬直するなどでこむら返りを起こしやすいとされています。冷えも大敵のため、下半身を冷やさないよう防寒し、足を動かすなど運動不足を解消すると良いでしょう。

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